侍U18、守護神・山田の温存は吉と出るか… 悲願の世界一へ、先を見据えた“馬淵采配”
今大会で1登板は山田のみ、SRでは「先発、打者としても」
大会第3日に先発した森本哲星投手(市船橋)を除くと、今大会で1登板なのは山田だけ。投手登録の5選手と野田海人捕手(九州国際大付)は、全て2試合以上に登板。山田はパナマ戦、2点リードの最終7回に登板したが、まさかの2失点で同点に追いつかれた。慣れないポジションやマウンドに苦しんでいた。
パナマ戦後、馬淵監督に「明日も投げさせてくれ」と志願していたという山田だが、肩を休ませてスーパーラウンドに臨めるのは大きいのではないか。大会前には、馬淵監督も「ここという場面では、先発、打者としても」と言っていたようにフル回転の可能性も大いにある。10日で9試合を消化する過密日程の今大会。15日(同16日)からは1日の休みもなく、決勝まで行けば4試合を戦うことになる。台湾戦で点差がついた時点で“見切り”を付けるのも、指揮官の戦略の一つだろう。
馬淵監督は「山田を温存して、次に実力を発揮できるかは高校生なので分からない」とするが、当の本人は「次は自信を持った投球ができると思う。何の問題もないです」と調整に自信をのぞかせる。オープニングラウンドでの山田の温存は吉と出るか凶と出るか。いずれにせよ、侍の主将の活躍は、悲願の世界一には欠かせない。
(川村虎大 / Kodai Kawamura)