大谷翔平、CY賞どころじゃない? 記録マニア注目、名物解説も驚いた伝説級の快記録
大谷の防御率2.43、WHIP1.04、奪三振率11.92を上回るのは1999年ペドロ・マルティネスのみ
エンゼルス・大谷翔平投手が、サイ・ヤング賞級の活躍を見せている。今季は25試合登板して13勝8敗、防御率2.43。後半戦は中5日で先発ローテを回るなど投打でフル回転の活躍を見せている。今季のサイ・ヤング賞候補に挙げられる中、エンゼルスの記録マニア、マット・バーチ広報は大谷の驚異的な投手3部門成績を紹介した。
記録マニアが紹介したのは、防御率2.43、WHIP1.04、奪三振率11.9の投手成績3項目。(コロナ禍だった2020年の60試合制シーズンなどを除く)MLBのフルシーズンで、この3項目全てで上回るのは、1999年ペドロ・マルティネスしかいないという。同年のマルティネスは23勝4敗、防御率2.07、313奪三振と圧倒的な成績で投手3冠を達成。WHIP0.92、奪三振率13.20の快記録を残し、2度目のサイ・ヤング賞に満票で選出された。
マルティネスは翌2000年も18勝、284奪三振で2冠。防御率1.74、WHIP0.74、奪三振率11.78で3度目のサイ・ヤング賞に選ばれているが、奪三振率は現時点で大谷の方が上だ。もちろん試合数、投球回、勝ち星、奪三振数などはマルティネスの方が好成績を残しているが、今季の投手・大谷がいかに驚異的な投球を見せているかが分かる。
地元放送局バリースポーツ・ウエストの名物解説マーク・グビザ氏も驚きを隠さない。「間違いなく球界屈指の投手。効率的に全球種を使う方法を分かっている。長い回をなげ、ストライクをたくさん投げる術も知っている」と大谷を大絶賛。驚異的な投手3部門成績に目を丸くし、2018、19年サイ・ヤング賞右腕の名前を挙げて称賛した。
「ワォ。試合を支配するという点でジェイコブ・デグロムと比較されることもありますね。やはり投球面で素晴らしい才能を持っています」
今季のサイ・ヤング賞争いではアストロズのジャスティン・バーランダーが最有力候補に挙がる。それでもグビザ氏はあと14イニングに迫った規定投球回の到達で多くの得票を得ると見ている。「おそらくバーランダーが現時点ではトップでしょう。しかし、ショウヘイが多くの票を得ることになっても驚きません。MVP票も同じです」。
次回登板は23日(同24日)の敵地・ツインズ戦。14勝目はもちろん、あと4個に迫ったシーズン200奪三振到達が期待される。二刀流・大谷の偉業ラッシュに注目だ。
(小谷真弥 / Masaya Kotani)