ヤクルト村上、4試合不発も「問題ない」 専門家が唯一心配する“右足の踏ん張り”
村上は日本人最多となる56号に王手をかけてから4試合ノーアーチ
■巨人 5ー4 ヤクルト(20日・東京ドーム)
ヤクルトは20日、東京ドームで行われた巨人戦に4-5で敗れた。「4番・三塁」で出場した村上宗隆内野手も3打数無安打1死球で、日本人最多となる56号本塁打はお預けに。王手をかけてから4試合ノーアーチが続いているが、オリックス、ソフトバンク、広島で打撃コーチなどを歴任した野球評論家の新井宏昌氏は「気にする内容ではない」と分析する。
初回の第1打席は右足に死球を受けて出塁。その後はヒットも出なかった。13日の同戦で日本人最多の王貞治氏に並ぶ55号を放ってから、本塁打が出ていない。ここ4試合では計12打数1安打と快音が止まっている状況だ。
それでも、新井氏は「今日(20日)は巨人の投手陣が一枚上だった。最初の死球を含め『村上だけには打たせない』という執念を感じた。打球が上がっていないと感じるかもしれないが、打席内容はそこまで悪くない」と、問題ない、と見ている。
村上の打席内容を振り返ってみる。第2打席はカウント1ボールから高めに浮いた変化球に手を出して、凡退。第3打席では厳しい内角へのシュートに詰まり二ゴロ。そして第4打席は遊撃・坂本が二塁ベース寄りに守る極端なシフトに阻まれ遊ゴロ併殺に倒れた。
「第2打席の浮いた変化球は、力みが生じてタイミングがやや早かった。打者心理としては変化球の抜け球は、思わず手を出して打ち損じる傾向がある。第3打席は今村の投球が勝っただけ。第4打席もそこまで会心の当たりではないが、本来なら中前に抜けている打球だった。多くのファンは期待するが、毎日ヒットやホームランは打てるわけではない。打撃フォームをみても、心配する内容ではないと感じています。記録を抜くのは時間の問題です」