DeNA三浦監督がまだ“CS眼中にない”ワケ 超過酷日程で問われる起用のバランス
伊勢は66試合、エスコバーは65試合で登板過多
DeNAはセ・リーグで最も試合消化が遅く、その分9月は過密日程を強いられている。6日から14日までの9連戦を5勝4敗でしのいだ後、1日だけ休み、16日から10連戦の真っ最中。特に、19日に東京ドームで巨人と戦うと、20日に甲子園へ移動して即阪神戦、翌21日にまた横浜に戻り巨人戦という目まぐるしさだ。その中でも、入江大生投手、伊勢、山崎の3人は甲子園と横浜を股にかけて連投し、いずれも無失点で乗り切った。三浦監督は「はい、もう、しんどいのはわかっていましたけれど、いってもらいました」と言い切った。
投手陣は目論見通り、先発のロバート・ガゼルマン投手が6回途中まで2失点でしのぎ、後を受けた5人のリリーバーは追加点を許さなかった。しかし、打線は遠征の強行軍の疲れもあってか、宮崎敏郎内野手の12号ソロによる1得点に終わり、結局競り負けた。
残り11試合。ヤクルト優勝決定の瞬間まで、諦めない姿勢は変わらない。一方で、2位の座とCSファーストステージの開催権を是が非でも死守したいのは当然で、CSがある以上、負担超過による故障を避けたいのも本音だろう。三浦監督がそのバランスをどう取っていくか。21日現在、セ・リーグ投手の登板数ランキングでは、66試合の伊勢と65試合のエドウィン・エスコバー投手が突出しており(3位は巨人・高梨の57試合)、その分負担がかかっている現状もある。
三浦監督就任2年目の今季、昨季最下位から大きく巻き返したDeNAの躍進には、誰もが目を見張っている。だからこそ2位以上死守へ向けた残り試合とCSの戦いぶりに、なおさら興味を引かれる。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)