史上最年長での戴冠の可能性も 本命不在のパ・リーグ新人王争いはどうなる?
ここまで42試合で防御率0.64をマークする阿部翔太は今年30歳に
2022年のペナントレースも残すところあとわずか。パ・リーグは首位のソフトバンクが優勝へのマジックを7としているものの、混戦模様は変わらず、最後まで気の抜けない戦いが続きそうだ。この優勝争いと共にシーズン終盤の注目ポイントとなるのが各タイトル争い。その中でも混沌としているのが、新人王争いだろう。
注目株の1人がオリックスのセットアッパーとして君臨する阿部翔太投手。2020年のドラフト6位で日本生命から入団した右腕でルーキーイヤーはわずか4試合の登板にとどまった。迎えた今季、4月8日に1軍に初昇格すると、19試合連続無失点。徐々に勝利の方程式を任されるようになり、ここまで42試合で1勝0敗21ホールド2セーブ、防御率は驚異の0.64をマークしている。11月には30歳になる阿部。30歳となるシーズンでの新人王獲得となれば、史上最年長となる。
阿部の最大のライバルとなりそうなのが西武の水上由伸投手か。2020年の育成ドラフト5巡目で四国学院大から入団した右腕はここまで58試合に投げて4勝4敗29ホールド1セーブ、防御率1.79をマーク。登板数を含めた数字面では阿部を上回っている。
このほかの候補ではソフトバンクの柳町達外野手、野村勇内野手、大関友久投手も挙がる。柳町はここまで99試合で打率.272。野村勇は新人で球団タイとなる10本塁打を放っている。大関は6勝をマーク。一時は新人王の有力候補と目されていたが、精巣がんの手術のために戦列を離れた。
2021年の育成ドラフト1巡目で入団した楽天の宮森智志投手は支配下登録されると、昨年、広島の栗林良吏投手がマークしたプロ野球記録に並ぶデビューからの22試合連続無失点。23試合目となる23日の日本ハム戦(楽天生命)で4失点し新記録はならなかったものの、現在も防御率1.77という安定感だ。ただ、登板数などは水上、阿部には及ばない。
ロッテのドラフト1位・松川虎生捕手は佐々木朗希投手とのコンビで完全試合を達成するなどインパクトを残したが、67試合出場にとどまっている。
大本命不在の今季のパ・リーグ新人王争い。記者投票によって選ばれる栄冠の行方は? 史上最年長での新人王受賞は現実のものとなるだろうか。
(Full-Count編集部)