日本に憧れた“キューバ最多勝右腕” NPB入り熱望…モイネロら助言で来日したワケ

徳島インディゴソックスに入団したペドロ・アルバレス【写真:球団提供】
徳島インディゴソックスに入団したペドロ・アルバレス【写真:球団提供】

オフの日は好まずトレーニング、理由は「日本に野球をしに来ているから」

 投球スタイルは「自信があるのはコントロール。あとは変化球とのコンビネーションと打者との駆け引き」と語る通りの技巧派だ。スライダーとカーブに加え、シンカーのような軌道で沈んでいく魔球、チェンジアップで打者を手玉に取る。直球の最速は93マイル(約149キロ)だが、「コンディションが整ってくれば、スピードももっと出る」と不敵な笑みを浮かべる。

 さらには、異国で活躍するために何よりも重要な勤勉さを兼ね備える。オフを好まず、体幹のトレーニングや整骨院での体のケアに充て、休日に「ジムに連れていってほしい」と球団スタッフに連絡を入れて驚かせているという。「自分は日本に野球をしに来ているので、どうやったらいい成績を残せるか、いいコンディションにできるか。丸一日休むよりも、コンディションを整えつつトレーニングしたいんだ」と野球一筋の理由を明かす。

 それでも「日本人のほうが絶対に真面目だよ。練習時間が長いし、キューバなんか比じゃないよ」と謙虚に笑う。「短い時間でパッとやるのがラテンの文化というか練習なんだ」と質にもこだわっているようだ。まだ来日して2か月にも満たないが、食生活も問題なし。「日本食は美味しいものがいっぱいあるし、特にお米が気に入っている。唐揚げも好き、醤油もいいね」と楽しそうに話す適応力の高さには目を見張る。

 アルバレスの活躍もあり、徳島は後期シーズンを優勝。前期優勝の高知との年間総合優勝決定戦に臨んだが、惜しくも敗れて怒涛の来日1年目が幕を閉じた。オフにはNPBとの契約を目指すが「それが叶わなかったとしたら、もう1回徳島でプレーしたい。同僚もすごく優しくて、徳島が気に入っているんです」と明かした。キューバ最多勝の実績に加え、日本での経験も得た右腕の動向に注目だ。

【実際の映像】沈む魔球に打者は転倒… アルバレス、衝撃の3者連続三振デビュー

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