福留、内海…レジェンドを間近で見て実感 元左腕が若手に感じる「もったいない」部分
長く現役を続ける選手は「自分のことをよく分かっている」
スタッフとして働きながら見ていると、選手の時には分からなかった、さまざまな部分に気が付くという。「取り組み方や考え方が変わればよくなるんじゃないかな」と思う選手もおり「もったいないな」と思うこともある。
「今の選手は、結果に一喜一憂することが多いですが、打った打たれたではなくて、なぜここにいるのか、今やっていることをいかに次に生かすかを考えてほしい。良ければ何を残して、悪ければ何が悪かったかを考えて取り組むことができたら、次につながると思います」
今年引退を表明した西武の内海哲也投手は19年間、阪神でともにプレーした福留孝介外野手は24年間のプロ生活を送った。長く現役を続けてきた選手を間近で見てきたが、共通点があるという。
「向上心が高く、何をしなければいけないか自分のことをよく分かっている。内海さんは誰よりも早く球場に来て準備をしていたし、阪神では福留さんや鳥谷さんもそうでしたが、ベテランになればなるほど準備を怠らない。自分のルーティンをしっかりやっていて『自分にはこれが合っている。これが合わない』という取捨選択ができている。なぜ長くプレーできているのか、若い選手はベテランの姿を見て学んでほしいです」
通算237登板で29勝25敗、60ホールド3セーブの成績で現役を引退。「自分は大した成績を残せなかった」と話す榎田さんだが、プロの世界に生きた11年間の経験は、若手選手の力になるはずだ。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)