菊池雄星が見せる驚異の奪三振力 救援転向後の改善の理由を地元メディア分析

ブルージェイズ・菊池雄星【写真:Getty Images】
ブルージェイズ・菊池雄星【写真:Getty Images】

8月に救援転向後、12試合計18回1/3を投げ33奪三振

 ブルージェイズの菊池雄星投手は、今季32試合の登板で4勝6敗、防御率5.19でレギュラーシーズンを終えた。シーズン途中に救援に転向し、ラスト4試合は無失点投球。地元メディアは復調を評価している。

 5日(日本時間6日)のオリオールズ戦は1回2/3を投げて無安打無失点2奪三振で勝利投手となった。ブルージェイズ放送局「スポーツネット」の解説パット・タブラー氏は「ユウセイ・キクチの今季は安定せず、残念なシーズンでした。成績はあまりよくありません。しかし、救援に回ってから1つとてもよくやっていることは奪三振です」と注目した。

 対戦打者あたりの三振の割合(K%)を見ると、8月半ばに救援に回ってから対戦打者の4割から三振を奪っている。この要因として、タブラ氏は「まずスライダーの球速が上がりました。ブルージェイズはずっと彼が速いスライダーを投げられるように取り組んできて、終盤で実現しました。またレパートリーからカッターを減らしました。最近はあまり投げていません。これらの修正は、シーズン序盤に先発としてブルージェイズが繰り返しキクチに言ってきたことですが、これまでなぜか実現させることができていませんでした。しかし、救援に回ってそれを実行できています」と分析した。

 続けて「もう1つブルージェイズが見たい修正は、もっと速球を使ってほしいということ。速球よりもスライダーをよく使ってきました。ブルージェイズはもっと90マイル中盤以上の速球を見たいと思っています」とさらなる向上に期待した。

 カナダメディア「スポーツネット」は、シーズン終盤の好投に触れ「興味深いことに、キクチは再びポストシーズンのロースター入りが検討されるところまで戻した」と言及。救援転向後は12登板で、18回1/3を投げ、33の三振を奪うなどして「新たな役割に適応してきている」と述べた。

 7日(同8日)からはポストシーズンの戦いに挑むブルージェイズ「キクチの立場がどうなるかは、まだ不明だ」とした同メディア。ジョン・シュナイダー監督代行はこれまで菊池について「(救援投手としての)左打者との戦いぶりが凄くいい。ストライクを投げ、三振を奪っている」「終盤で彼が証明したのは、私たちは彼を大事な場面で起用するのを恐れないということだ。彼は長いイニングも投げてくれる」などと語っている。どんな場面での起用が見られるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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