日本ハム稲葉GM、ドラフト注目の慶大・萩尾に高評価「素晴らしいものを持っている」

8回に2ランを放った慶大・萩尾匡也【写真:小林靖】
8回に2ランを放った慶大・萩尾匡也【写真:小林靖】

日本ハム稲葉GM、完封の増居は「真っすぐを速く見せる術というのを持っている」

 慶大は8日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグの法大1回戦に5-0で先勝した。先発した増居翔太投手(4年)が9回115球を投げ被安打2、5三振を奪ってリーグ戦初完封。打っては2点リードの8回に萩尾匡也外野手(4年)がダメ押しとなる2ランを放って試合を決定付けた。

 プロ野球ドラフト会議を20日に控え、“主役”が躍動した。プロ志望届を提出している増居は、平均球速こそ140キロ前後だが、持ち前のボールのキレの良さで相手に得点を許さなかった。「ストレートが良かった。先制点を取られないようにと意識していました」と振り返った。6回に1死二、三塁のピンチを招くも、宮崎秀太外野手(4年)をスライダーで空振り三振、浦和博外野手(3年)を三ゴロに打ち取ってピンチを脱した。3年春から左のエースとして先発を任されてきたが、リーグ戦24試合目の登板で初完封となった。

 ネット裏から試合を見守った日本ハム・稲葉篤紀GMは、「コントロールも非常にいい。そんなに球速は出ているほうではないですけど、それでも変化球をしっかり扱えますし、真っすぐを速く見せる術というのを持っている。マウンドさばきも良い」と評価した。

 打線は5回まで法大の先発・尾崎完太投手に無安打に抑えられたが、6回に2四球と安打で1死満塁のチャンスを作り、押し出し四球とスクイズで2点を先制。8回には1死一塁から、4番・萩尾が初球の138キロ低め直球を左翼スタンドへ運び、今季2号2ランとした。

 右手を突き上げダイヤモンドを回った萩尾は「少しドライブがかかっていたんですけど、打った瞬間入るかなと」と本塁打を振り返った。今夏の「第30回 ハーレムベースボールウィーク2022」では日本代表「侍ジャパン」大学代表に選出され、4番も務めたスラッガーは、プロ志望届も提出済み。稲葉GMは「6月のJAPANでも練習も見ましたが、長打が一番の魅力。打球速度は速いですし、素晴らしいものを持っている」と評価。この日の安打は本塁打のみだったが、ここまで打率.467と絶好調。萩尾は「ここまで長打が少なかったので、まだできるかなと思っています。平日にも監督と詰めながら(練習を)やっているので、まだまだ良くなっていくと思います」と手応えを口にした。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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