バットに上手く当てるには“置きティー” 中学軟式日本一の監督が勧める練習法

東京・上一色中の西尾弘幸監督【写真提供:上一色中学野球部】
東京・上一色中の西尾弘幸監督【写真提供:上一色中学野球部】

全国制覇の上一色中・西尾監督「右打者なら左膝の前辺りに置く」

 東京・上一色中は8月の全日本少年軟式野球大会で初優勝した。その原動力となったのが、大会ナンバーワン投手を攻略した打力。チームを率いる西尾弘幸監督は個々の選手に合った指導を心掛けているが、バットにボールが上手く当たらない選手には共通点があると指摘する。課題解決の方法の一つにティースタンドを使った練習を挙げている。

 上一色中は全国大会の初戦で大会ナンバーワン投手の呼び声が高かった最速143キロ右腕・森陽樹投手(3年)擁する聖心ウルスラ学園聡明中(九州代表・宮崎)に勝利。練習の6~7割の時間を割く打撃を武器としているが、入学当初は、前から投げたボールを打ち返せない選手もいる。西尾監督は解決方法の一つに、ティースタンドを使った練習を勧めている。

「バットに当てる練習をするのであれば、置きティーが一番良いと思います。ただ、ボールが止まっているため当然打ちやすくなります。気持ちよく打てるポイントにティースタンドを置いて練習していると、動いている球の対応が難しくなります」

 西尾監督が置きティーをする時のポイントに挙げるのは、ティースタンドを立てる位置。強く遠くに飛ばしたい気持ちから、腕が伸びる位置にセッティングしてしまいがちだが、右打者であればスイングした時に左膝の前辺りでバットに当たる位置に立てると効果が高いという。

「腕が伸びたところにティースタンドを立てると手首を返して打つ癖がついてしまい、自分に向かってくるボールに対してバットの当たる角度が悪くなるスイングになってしまいます。選手の身長や腕の長さなどによって多少違いはありますが、肘をたたんだ状態でバットとボールが当たる位置にセットすると、レベルスイングの距離が長くなるので当たる確率が上がります」

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