独走Vのヤクルトも「CSは予断を許さない」 OB評論家が感じた“一抹の不安”
阪神はリーグ最多盗塁の走力が脅威
阪神は今季リーグダントツの110盗塁をマークした走力が不気味だ。「短期決戦では、足が威力を発揮することがある。ロースコアの展開に持ち込み、がむしゃらに二塁まで走者を送っておけば、ヒット1本で還ってこられることが脅威になる」と言う。
最多勝、最優秀防御率、勝率第1位の投手3冠に輝き、ヤクルトにも2完封を含む3勝1敗と強かった青柳晃洋投手の存在もポイントだ。「8日のファーストステージ第1戦に先発した青柳が、ファイナルステージでは第何戦に先発してくるのか。勝ち負けが拮抗した状況で来られると、ヤクルトはキツい」と指摘する。
ヤクルトの先発投手陣では、9勝のサイスニード投手が勝ち頭。小川泰弘投手の8勝がこれに次ぐ。中継ぎの木澤尚文投手がチーム最多タイの9勝を挙げたことからわかるように、劣勢でも中継ぎの奮闘で少ない点差を維持し、終盤の逆転で勝ち切る展開も多かった。
「相変わらず点を取るのがうまく、しつこい野球をやる。どんな試合展開にも対応し、負けていても1点ずつ返して食らいついていけることが強みです」と古巣を評価する飯田氏。それ以前に、村上のバットが火を噴けば、ヤクルトは勢いに乗るはず。短期決戦でどんなスタートを切るか。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)