年俸総額なんと265億円差… ヤンキースが“節約球団”に歴史的敗戦で崖っぷち

ガーディアンズにサヨナラ負けを食らったヤンキース【写真:ロイター】
ガーディアンズにサヨナラ負けを食らったヤンキース【写真:ロイター】

ガーディアンズとの地区シリーズで9回に2点差守れず逆転サヨナラ負け

■ガーディアンズ 6ー5 ヤンキース(地区シリーズ・日本時間16日・クリーブランド)

 ヤンキースは15日(日本時間16日)、ガーディアンズとの地区シリーズで9回に2点リードを守れずサヨナラ負けを喫した。ポストシーズンで、2点以上のリードで9回を迎えた場合は167勝0敗だったヤンキースにとっては歴史的な敗戦。開幕時の総年俸2億4600万ドル(約366億円)の名門が、6800万ドル(約101億円)のガーディアンズの前に1勝2敗で崖っぷちに立たされた。

 3回にはジャッジが待望のプレーオフ初アーチを放ったが、得点は3本塁打による5点のみ。一方のガーディアンズは15安打を放って9回に逆転サヨナラ勝ちした。ヤンキースの地元紙「ニューヨーク・ポスト」は「ジャッジのホームランは幸運を呼び込むもののように思えた。しかし、ガーディアンズの攻撃陣はジャブ、ジャブ、ジャブというやり方で絶え間なかった。そしてヤンキースの救援陣の大量故障がついに露わになった」と嘆いた。

 7回2死から登板したワンディ・ペラルタが9回も続投。クレイ・ホームズは連投が続いており、ペラルタと、この日投げたジョナサン・ロアイシガも同様だった。スコット・エフロス、マイケル・キング、チャド・グリーン、ロン・マリナッシオが故障で不在の影響が、この起用により際立った。9回1死一、三塁でクラーク・シュミットに交代したが、勢いは止められなかった。米スポーツ局「ESPNスタッツ&インフォ」のツイッターは「ヤンキースはポストシーズン史上、複数点差のリードで9回に入った場合167勝0敗だった。今夜までは」と、いかに珍しい敗戦だったかを伝えた。

 ガーディアンズは球数を投げさせるなどジャブを打ち続けた。「ヤンキースのジャブに対するカウンターはいつもノックアウトパンチだった。そして彼らには最もパワフルなパンチを持つヘビー級チャンピオン(ジャッジ)がいる」と評した同紙は「ジャブ、ジャブ、ジャブのガーディアンズがノックアウトパンチのヤンキースを破った」と表現した。

 地元紙「ニューヨーク・タイムズ」は「コッツ・ベースボールコントラクツによれば、ヤンキースの開幕時の総年俸は2億4600万ドルだった。ガーディアンズはおよそ6800万ドルで、2023年のゲリット・コールとジャンカルロ・スタントンの年俸を合わせたものと同じぐらいだ」と“年俸の差”にも注目した。後がないヤンキースは、ここから意地を見せることができるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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