中日・小笠原も取り入れた「お尻トレ」 球速アップにつながる“上手な使い方”

現在は野球塾を開いている長坂秀樹さん【写真:小西亮】
現在は野球塾を開いている長坂秀樹さん【写真:小西亮】

東海大三で甲子園出場 長坂秀樹さんが少年野球の子どもにも勧めるお尻強化

 東海大三(現・東海大諏訪)時代に甲子園に出場し、米国の独立リーグなど4か国でプレーした長坂秀樹さんは、現役引退後に神奈川県で小、中学生を対象にした野球塾を開いている。中学硬式チームの強豪「湘南クラブ」でコーチを務めた時期もあり、当時チームに所属していた中日・小笠原慎之介投手を指導した。今季自身初の10勝を挙げた左腕も取り入れていた「お尻強化」のトレーニングは、少年野球の子どもにもおすすめだという。

 長坂さんは東海大三時代にエースとして夏の甲子園に出場した。東海大卒業後は米国やカナダの独立リーグなど4か国でプレー。身長168センチと小柄ながら、最速152キロを計測する速球派だった。

 2011年に現役引退後は、神奈川県藤沢市で野球塾「Perfect Pitch and Swing」を始めた。受講する小、中学生から受ける最も多い悩み相談は「速い球を投げたい」ことだという。長坂さんは自身が証明したように、体の使い方とトレーニング方法で球速は上げられると考えている。ボーイズの強豪「湘南クラブ」でコーチも務めていた時に「球を速くしたい」と指導を求めてきたのが、のちに甲子園優勝投手になる小笠原だった。

 長坂さんが小笠原に勧めたトレーニングの1つが「お尻の強化」。うつ伏せになって片足を伸ばし、もう片方は足の裏が天井を向くように膝を曲げて足を上に伸ばす。足の裏を上に向けたまま上下の動きを繰り返すと、お尻の筋肉が鍛えられるという。

 小笠原も湘南クラブ時代、練習や試合前のウォーミングアップに取り入れていた。長坂さんは「野球をしている人はお尻が大きいのではなく、野球が上手い人はお尻が大きい。お尻をうまく使えると力が出ます」と話す。東海大相模のエースとして甲子園で150キロを超える直球を連発し、ドラフト1位で中日に入った小笠原の姿を見れば、お尻を強化する重要性が伝わってくる。

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