オリックスが26年ぶり日本一をつかめる“根拠” 顕著な投打の上積みで燕にリベンジ

名前は変わってもグレードアップしたブルペン陣に注目

 次に、リリーフ投手の成績だ。昨季の優勝に貢献したメンバーのうち、セットアッパーとして28ホールドを挙げたタイラー・ヒギンス投手が退団。そして、漆原大晟投手、K-鈴木投手、山田修義投手、富山凌雅投手、そして昨季の日本シリーズで5試合に登板した吉田凌投手といった面々が、登板機会を減らしている。

 一方で、新戦力の小木田敦也投手とジェイコブ・ワゲスパック投手に加え、トミー・ジョン手術明けの黒木優太投手と近藤大亮投手、昨季は育成選手だった宇田川優希投手と、昨季は登板のなかった投手が多く台頭した。ワゲスパックと宇田川はCSでも重要な局面で登板しており、それぞれ日本シリーズでも大事な役割を任されそうだ。

 また、昨季は登板数が少なかった本田仁海投手と阿部翔太投手が、それぞれ勝ちパターンの一角として活躍。とりわけ、阿部は調子を落とした平野佳寿投手に代わってシーズン最終戦とCSで抑えを務めており、ベンチからの信頼も厚い。また、先発からリリーフに回ってCSで160キロの速球を投じた若き剛腕、山崎颯の存在も大きな要素だ。

 新進気鋭の投手が多い中で、比嘉幹貴投手と平野佳の両ベテランも登板を重ね、随所で存在感を発揮。全体的に投手陣が若返ったこともあり、経験豊富な2人にはブルペンのリーダー格としても期待がかかる。

 昨季はポストシーズンに入ってからヒギンスが調子を崩し、代わって登板機会を増やした吉田凌が、疲労もあってか勝負所で痛打を浴びたことが敗退につながった。その点、今季はCSでも各投手が概ね期待通りの投球を見せており、リリーフ陣の不安要素は減っている。短期決戦のカギを握るブルペンの質が向上したのは、昨季の流れを考えても大きな意味を持ってきそうだ。

打線のキーマンはシーズン不振だった昨季の本塁打キング?

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