ドラフト指名漏れの東大・井澤「進路はまだ決めていない」 チームは最下位脱出逃す
法大との“最下位決定カード”に競り負け
東大は23日、神宮球場で行われた東京六大学野球秋季リーグで、法大との2回戦に0-5で敗れた。勝ち点0同士による“最下位決定カード”だったが、0勝2敗で苦杯をなめ、目標としてきた1997年秋以来25年ぶりの最下位脱出はならなかった。一方、法大は1947年春以来75年ぶりの最下位の危機をのがれた。
東大は2回、先発の西山慧投手(4年)が先頭の浦和博内野手(3年)に右翼席へ先制ソロを浴び、3回にも併殺崩れの間に1点を追加された。4回には1死ニ、三塁から右中間の飛球を、中堅手と右翼手が衝突し落球(記録は中堅手の失策)。1点を追加され、続く投手の尾崎完太(3年)にも右翼線を破る2点二塁打で点差を広げられた。打線は左腕の尾崎に7回2安打無得点に抑えられ、結局4安打で零封負けを喫した。
それでも9回の守りでは、2年からエースの座に君臨し今季1勝(5敗)、通算2勝(21敗)を挙げた井澤駿介投手(4年)が登板。先頭打者に中前打を許すも、盗塁死もあり3人で片付け無失点だった。20日のドラフト会議を前にプロ志望届を提出していたが、指名漏れ。「進路はまだ決めていないのが現状です。(野球を)続けるかもしれないし、続けないかもしれない。もう少し考えたい。一応、“院進”(大学院進学)も考えています」と語った。ちなみに、井澤は農学部に在席している。
東大は今季を1勝10敗1分、勝ち点0の最下位で終えた。井手峻監督は「投手はよく投げてくれたが、守りが少しほころんだ。今季はいい試合ができていたが、勝つにはさらにもう少し力がいる。攻撃力が必要だし、運も必要です」と肩を落とした。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)