オリックスは「引きずる必要ない」 勝利目前の痛恨引き分けも専門家が期待する理由
神宮での2戦は1敗1分けも「本拠地での3試合で2勝1敗でも五分になる。望みを繋げられる」
中嶋監督は第2戦の先発にシーズン11勝の宮城、9勝の田嶋ではなく9月20日・ロッテ戦を最後に登板がなかった5勝8敗の山崎福を抜擢。2010年の選抜大会ではエースとして準優勝に導き、打っても個人最多安打タイ記録となる通算13安打を放っている。明大出身で神宮のマウンドにも慣れている“二刀流左腕”が期待に応えたことは大きいという。
この日は9回に阿部が痛打を浴びたが、昨年にいなかった経験の浅いリリーフ陣に1、2戦で登板機会を与えることができた。さらに、打線に関してもヤクルト投手陣からこの試合でも13安打を放ち、1番に起用された安達、下位打線の紅林らが好調な点を挙げ「吉田正が勝負されていない状況でも、昨日の試合を含め一方的な展開じゃない。この1、2戦は想像していた以上に下位打線にもヒットが出ている。若い中継ぎ陣も緊張感を味わうことができている」と語る。
オリックスは敵地での2戦を1敗1分で終え、中1日を空け26日からは京セラドームで3連戦を迎える。「2敗したあとの引き分けなら痛いが、まだまだ勝負はある。本拠地での3試合で2勝1敗でも五分になる。3連戦の勝ち越しを目指してやっていけば、最終戦まで望みを繋げられると思います」と新井氏。
敵地で白星を手にすることはできなかったが、まだまだ悲観することない。昨季のリベンジに燃える中嶋オリックスが、本拠地で意地を見せてくれるはずだ。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)