流れを変えたのは「ガンガン攻めた第4戦」　オリックスが3連勝で王手をかけた要因

オリックスは2敗と劣勢な状況から3連勝で日本一に王手

■オリックス 3ー0 ヤクルト（日本シリーズ・29日・神宮）

「SMBC日本シリーズ2022」は29日、神宮で第6戦が行われ、オリックスが3-0でヤクルトを破り、26年ぶりの日本一に王手をかけた。先発の山崎福也が5回無失点で凌ぐと、そこから強力中継ぎ陣が完璧に繋ぐ完封リレー。ヤクルト、日本ハム、阪神、DeNAでプレーした野球解説者の野口寿浩氏が勝負所を振り返った。

　オリックスが少ないチャンスをものにした。両チーム無得点で迎えた6回。2死二塁から吉田正が申告敬遠で出塁すると、続く杉本はカウント2-1から小川が投じた142キロの直球を右前に弾き返す先制タイムリー。9回には先頭の安達が右前打で出塁すると、続く紅林の犠打をマクガフが一塁へ悪送球し一走・安達が生還。1死三塁から代打・西野の犠飛でリードを広げた。

　投げても中5日で登板した山崎福が5回無失点の好投。許した安打は初回、先頭の塩見に浴びた中前打、1本のみとヤクルト打線を牛耳った。鉄壁のリリーフ陣はこの日も健在で6回から宇田川、7回を平野佳、8回は山崎颯、そして最後はワゲスパックが締め、終わってみれば1安打の完封リレー。

　接戦をものにし王手をかけたオリックスに野口氏は「ようやく、吉田正が歩かされた所で杉本のタイムリーが出た。また、第5戦で宇田川、山崎颯の2人を上がり（ベンチ外）にした中嶋監督の勇気ある決断が、この試合で結果として表れたと思います」と、先を見据えた采配を評価した。