DeNAドラ5・橋本達弥は“偏差値73”理系右腕 チームにうってつけの「THE・抑え」の資質
担当スカウト期待「入江や伊勢のところに交じってきてくれる投手」
チームで今季守護神を務めて37セーブをマークした山崎康晃投手も強いメンタリティーを持ち、新人時代から抑えに君臨した。9回のマウンドに立つならば、やはりメンタル面は重要。橋本にも「後ろで投げるということは、そこまで投げた人の思いがつながってきている。そういった思いを絶対に大切にして投げようと思っています」と強い意思が宿る。
昨季のチーム救援防御率3.89から、今季は3.31に良化。山崎だけでなく、3年目の伊勢大夢投手がリーグトップの71試合に登板して39ホールド、エドウィン・エスコバー投手が同2位の70試合登板で34ホールド、2年目の入江大生投手が57試合登板と強固な救援陣を形成した。
担当の八馬幹典アマスカウトグループリーダーは「入江や伊勢のところに交じってきてくれるような投手だと思っています」と橋本加入による競争激化を歓迎し「入江も『橋本獲りましたね』って気にしていましたから」と明かした。最速153キロの伊勢、同157キロの入江とともに“剛球トリオ”が形成されれば、頼もしいことこの上ない。
橋本は対戦したい打者に56本塁打で3冠王のヤクルト・村上宗隆内野手を指名。「ストレートをインコースに投げて、フォークで抑えられたらいいなと思っています」とイメージを膨らませているところにも、早くも風格が漂う。
「達弥」と名付けられた理由の1つは、母があだち充の野球漫画「タッチ」が好きだったからだという。“ハマのたっちゃん”が1年目から勝利の方程式入りすれば、今季届かなかったセ・リーグの頂点も、きっと近付いてくるだろう。
○著者プロフィール
町田利衣(まちだ・りえ)
東京都生まれ。慶大を卒業後、スポーツニッポン新聞社に入社。2011年から北海道総局で日本ハムを担当。2014年から東京本社スポーツ部でヤクルト、ロッテ、DeNAなどを担当。2021年10月からFull-Count編集部に所属。
(町田利衣 / Rie Machida)