MLBで“事実上の戦力外”、出戻り右腕も3か月で構想外れる…09年ドラフト組に明暗
2度入団拒否の後、巨人に入団した長野は5年ぶりに古巣復帰
広島・長野久義外野手が5年ぶりに古巣・巨人に戻ってくる。2日、両球団がトレードを発表した。2006年の日本ハム、2008年のロッテと2度の指名を断って2009年のドラフト1位で入団。ここでは長野が念願かなって巨人入りを叶えた2009年のドラフト組を振り返る。
この年、一番の目玉は菊池雄星投手(花巻東高)だった。6球団競合の末、交渉権を獲得した西武に入団し、6年目の2016年から3年連続2桁勝利。2017年には最多勝と最優秀防御率のタイトルを獲得した。2018年オフにポスティングシステムでMLBに移籍。4年間で防御率5.02と苦戦しているが、2021年には高校時代の後輩でもあるエンゼルス・大谷翔平投手とともに、オールスターゲームに選出された。
横浜(現DeNA)のドラフト1位、筒香嘉智内野手は米国で苦しんでいる。NPBでは10年間で7度の2桁本塁打、2016年には44本塁打110打点で本塁打王と打点王の2冠に輝いたが、MLBでは3年間で18本塁打。8月にパイレーツから事実上の戦力外となり、ブルージェイズとマイナー契約を結んだ。
オリックスでは、2009年組に明暗がはっきり分かれていた。ドラフト2位の比嘉幹貴投手は貴重な変則右腕としてプロ13年で382試合に登板。ヤクルトと戦った日本シリーズでも5試合で被安打1無失点と好投を見せ、日本一に貢献した。一方、ドラフト5位で日本ハムに入団し、2018年に移籍した増井浩俊投手、1位入団した日本ハムで2019年までプレーし、メキシカンリーグから“逆輸入”でテスト入団した中村勝投手は今季で戦力外に。中村は7月に支配下契約を勝ち取ったが、1軍では3試合に登板し0勝1敗、防御率8.53に終わった。
他にも、中日5位の大島洋平外野手は今季、打率.314で、シーズン終盤までヤクルト・村上宗隆内野手と首位打者を争った。ロッテ1位の荻野貴司外野手も規定打席未達ながら打率.310、15盗塁。ベテランの域に入ってもまだまだ第一線で活躍している。
(Full-Count編集部)