侍ジャパンが抱える“村上宗隆の次”問題…栗山監督が「どうしても来て」と熱望する主砲
栗山ジャパンにどうしても必要な山田哲人「来てくれというのがすべて」
山田は本塁打の場面を「僕も打ちたいという思いはあったんですけど、追い込まれていたのでミート中心で打つことを心がけて。結果的に本塁打になった感じですかね」と振り返る。一発狙いで力みかえることなく、つないでいくという姿勢が最高の結果を呼んだ。
村上のあとを打つことについても「ちょっと変な感じはしましたけど、特に違和感なく自然体で入れたんじゃないかと」と口にする。勝利を引き寄せた一打にも「自分自身は勝負強いとは思っていないですし、さらに自分にプレッシャーをかけている部分があるので、もう少しリラックスして入れるようにしたい」と、さらに上を見据える。
山田は前回2017年のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)にも出場している。その後も2019年のプレミア12と昨夏の東京五輪では金メダルに貢献した。この間ずっと、日本代表の中軸であり続けた選手だ。さらに2年連続で日本シリーズまでシーズンを戦い抜いている。栗山監督はその皆勤ぶりも理解した上で、今回も代表に呼んだ理由を明かす。
「ここ何年かずっと、全ての試合に出ながらやっていて、本当に疲れているだろうなと。その中でどうしても来てくれというのがすべて。言葉にする気もないので。それがすべて」
図抜けた長打力を持つ村上のあとを誰が打つのか――。山田という一つ目の解は見えた。豪州との残り2試合、「勝つことしか考えていない」と言う栗山監督は、さらに別の答えを見つけにいくはずだ。
(羽鳥慶太 / Keita Hatori)