来季次第で戦力外の危機も 最多勝や新人王…再起が望まれる“正念場のドラ1”たち
阪神・高山は新人王獲得も…レギュラーに定着できず
今季を不本意な成績で終え、来季が正念場のシーズンとなる選手たちは多い。特に、球団やファンの期待を一身に受けてきた“ドラ1”たちに注がれる視線は、時に厳しい。ポテンシャルは申し分ないだけに、もどかしい。苦しい時期を乗り越えた先にある再起の瞬間を、誰もが待ち望んでいる。
ドラ1らしく一度は輝きを放ちながら、その後の苦しみから抜け出せないケースは少なくない。直近の10年前後でみると、セ・リーグでは広島2011年1位の野村祐輔投手が今季9試合登板で2勝3敗、防御率5.23と精彩を欠いた。この2年間でわずか2勝。2012年に新人王を獲得し、2016年には最多勝と最優秀防御率に輝いた33歳右腕がもがいている。
阪神2015年1位の高山俊外野手は、新人王に選ばれた2016年の衝撃を更新できないでいる。外野のレギュラーに定着できず、今季も38試合出場で打率.189、0本塁打0打点。来季は崖っぷちのプロ8年目になってもおかしくない。巨人2013年1位の小林誠司捕手も、2年連続で出場数は60試合台。近年は扇の要にどっしり座れないまま、来年34歳を迎える。
広島2015年1位の岡田明丈投手は2017年に12勝を挙げるも、トミー・ジョン手術を乗り越え迎えた今季は1軍登板ゼロ。2012年中日1位の福谷浩司投手は、リリーフでの苦悩の日々をへて2020年には先発で8勝を挙げたが、今季は5試合で1勝3敗、防御率9.00。広島2017年1位の中村奨成捕手は、まだ入団から殻を破れないでいる。