「しんどい、嬉しい気持ちあった」　“美しすぎる外野手”と呼ばれた高塚南海が引退試合

今後も女子野球の普及活動は続けていく「次の世代にも伝えたい」

　小学生の頃は女子野球への認知はほとんどなく、男子に混じってプレーすることに周囲からは懐疑的な意見もあった。それでも、大好きな野球を諦めることなく続けたことで、女子プロ野球やタイガースWomenでプレーできた。そして近年は「全国高等学校女子硬式野球選手権大会」の決勝が甲子園で行われるなど、女子野球も徐々に知名度を高めている。

　プレーヤーとしては引退するが、女子野球の普及活動は続けていく。「まだ何も決めていない状態ですけど、野球教室だったりイベントがあれば参加したい。自分が今まで積み重ねてきたものだったり、伝えられるものは次の世代にも伝えたい。これからもっともっと盛り上がってくると思う。節目節目で迷うことはあると思うんですけど、自分が好きなことは諦めずに続けて欲しいなと思います」と“後輩”たちへの支援を約束した。

「いい時も悪い時も、全てやってきて良かったし、経験につながったと思います。本当にしんどい気持ちもあったし、嬉しい気持ちもあった。野球でつながった人脈だったり、一緒に戦ってきた仲間が全国にいて、野球をしてなかったらそういう人とのつながりってなかった。応援してくれる人だったり、そういう方の存在があっての私の野球人生だったかなと思います」

　女子野球界屈指のフルスイングでファンを沸かせた高塚さん。自らが選んだ道に後悔はみじんもない。ユニホームを脱いでも、大好きな野球を見守り続けていく。