選抜当確…慶応高の“言葉の力” 清原勝児の満塁弾呼んだ「センター返しは恩返し」
慶応高ベンチから「チャレンジ!」の言葉が響いた東海大相模戦
10月22日から埼玉県で開催された秋季関東地区高等学校野球大会でベスト4入りを果たした神奈川・慶応高。県大会で日大、東海大相模、日大藤沢と難敵を下すと、関東大会では常磐大(茨城)、昌平(埼玉)と連破し、来春の選抜出場をほぼ確実にした。
この秋、慶応高のベンチからはさまざまな声が飛んでいた。声の意味を深掘りすると、チームが何を大事にしているのかよく見えてくる。
「チャレンジ! チャレンジ!」
ベンチからもっとも聞かれた言葉が、これだ。どんな相手に対しても、結果を恐れずに、挑戦者の気持ちで挑む。特によく聞こえたのが、準々決勝の東海大相模戦。7対4と打ち合いを制したあとの取材で、森林貴彦監督が興味深い話を教えてくれた。
「夏に先輩たちが東海大相模に完璧に負けたこともあって(0対9)、対戦が決まった直後は、『おれたちが、リベンジしようぜ』という雰囲気になっていました。でも、お世話になっているメンタルトレーナーの吉岡眞司先生に、『リベンジとなると“勝たなきゃいけない”となるから、チャレンジのほうがいいんじゃないか』と教えていただいて、たしかにそうだなと。そこから、相模戦に向けては、『リベンジよりチャレンジ』が合言葉になり、グラウンドのホワイトボードにも書き込みました」