182億円右腕、防御率108.00から始まった“転落”の1年 12勝も止まらなかった大炎上

Bジェイズのホセ・ベリオス【写真:Getty Images】
Bジェイズのホセ・ベリオス【写真:Getty Images】

マノアがサイ・ヤング賞最終候補へ飛躍した一方、ベリオスは厳しい現実

 今季ブルージェイズで開幕投手を務めたホセ・ベリオス投手。昨年7月にツインズから移籍し、同11月に7年1億3100万ドル(約182億円)で契約延長して迎えた今季は、12勝を挙げるも防御率5.23と結果を残せなかった。同僚の2年目右腕アレク・マノアがサイ・ヤング賞の最終候補に残るなど飛躍の1年を過ごした中、ローテを任される両者の間で明暗が分かれた。

“悲劇”の始まりはシーズン早々に訪れた。開幕投手としてマウンドに上がるも1死しか取れず4失点で降板。チームが逆転勝ちして負け投手は逃れたものの、防御率108.00と滑り出しに失敗した。

 4月を2勝、防御率4.13でなんとか終えるも、5月5日(日本時間6日)のガーディアンズ戦で4回2/3、6失点で今季初黒星を喫した。6月26日(同27日)のブルワーズ戦では2回2/3で8失点と大炎上。7月の6登板は安定感を見せ1か月半ぶりに防御率を4点台に下げたものの、8月以降は再び“のらりくらり”。今季5失点以上9度、4回持たず降板5度と厳しい内容だった。

 12勝9敗、防御率3.52だった昨年と比べると、生命線のカーブは球数と被打率共に大きな変化はない。しかしフォーシーム(被打率.275→.349)、チェンジアップ(.152→.271)、シンカー(.230→.317)は軒並み悪化している。持ち球の精度の悪化が、リーグワーストの被安打数(199)と自責点(100)を招き、2桁勝利4度の右腕が不振に陥った原因といえる。

 苦しんだベリオスとは対照的に、若き期待の星マノアは球宴に選出され、サイ・ヤング賞の最終候補にも残っている。昨年23歳でメジャーデビューし9勝2敗、防御率3.22といきなりポテンシャルを見せつけ、今季は16勝7敗、防御率2.24と圧倒的な成績だった。ベリオスは来季、メジャーの先輩として意地を見せられるのだろうか。

(Full-Count編集部)

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