なぜ中日は主力の京田を放出? 立浪監督の期待が落胆に…歯車狂った強制送還
1年目に新人王を獲得も…今季は自己ワースト43試合出場
中日の京田陽太内野手が18日、トレードでDeNAに移籍した。プロ1年目から遊撃の定位置を担ってきた主力のひとり。今季は自己ワーストの43試合止まりだったとはいえ、チームは代わりの絶対的なレギュラー候補がいるとはいえない現状でもある。6年ぶりの最下位から巻き返しを図る来季に向け、この決断の意図は――。
京田のプロ人生は、華々しくスタートを切った。日大から2016年のドラフト2位で入団すると、1年目から球団の新人記録を更新する149安打を放って新人王を獲得。チームの懸念点だった遊撃の定位置を埋めた。3年目の2019年からは憧れていた背番号1をつけ、守備では球界でも指折りの存在に成長していった。
一方の打撃は1年目をピークに試行錯誤が続き、それに伴うように出場試合数も年々減少。2021年にはプロ人生で初めて2軍落ちを経験した。立浪和義監督が就任して新体制となった今季、当初は「バッティングは目をつぶる」と“守備優先”のお墨付きをもらっていたが、打率1割台に苦しむメンタル面が肝心な守備にも影響。5月4日のDeNA戦(横浜スタジアム)で“事件”は起きた。
捕れたはずの二遊間のゴロをグラブではじき、内野安打を許した。ベンチに戻ると指揮官から「もう帰れ。ファーム行ってこい」と怒号が飛び、試合中にも関わらず荷物をまとめて名古屋に帰った。翌日から2軍生活となり、その後は何度か1軍に上がるも信頼された起用はなかった。