12球団ワースト62本塁打から22本分が流出… 波乱の中日、抜けた“穴”をどう埋める?
チーム2位の9本塁打の阿部、同3位の8本塁打のA・マルティネスらが流出
中日は18日、京田陽太内野手との1対1の交換トレードでDeNAの砂田毅樹投手を獲得した。15日には阿部寿樹内野手をトレードで放出したばかり、アリエル・マルティネス捕手とも来季の契約を結ばないなど、野手陣の流出が相次いでいる。今季は12球団ワーストの62本塁打に終わった打線から、すでに22本塁打分が抜けた計算になる。では、どのようにしてその穴を埋めていくのだろうか。
今季チームで最も本塁打を放ったのは、ダヤン・ビシエド内野手で14本だった。9本塁打で2位の阿部と、8本塁打の3位のA・マルティネスは退団。ここから左打者では最多となる3本塁打の京田が抜け、1本塁打だった平田良介内野手と山下斐紹捕手はそれぞれ戦力外となっている。この5人の本塁打数を合わせると22本分が流出、残った選手の内訳は右打者35本、左打者5本となる。
“即効薬”になりそうなのは、新助っ人の獲得だ。マルティネス、タバーレス、ワカマツが退団し、レビーラとガルシアは育成契約となる。大砲候補となる新たな野手を獲得する余地はありそうだ。また、さらなるトレードや現役ドラフトなどで穴を埋めていく可能性もあるが、やはり現有戦力の底上げが欠かせないだろう。
その中でも、もっとも期待されるのは石川昂弥内野手と鵜飼航丞外野手だ。石川昂は本来ならば今季のブレークが期待されていたが、7月に左膝の前十字靭帯再建手術を受けて長期離脱中。来季中の復帰が見込まれている。高校通算55本塁打の長打力は間違いないだけに、覚醒すれば一気に問題を解決してくれそうだ。ドラフト2位ルーキーの鵜飼は、長打力を期待されて開幕一軍入りを果たしたが、59試合で打率.206、4本塁打と壁に当たった。来季は飛躍が期待されている。
さらには2011年のドラフト1位で、来季29歳を迎える高橋周平内野手にも奮起が求められるだろう。今季は78試合の出場で打率.249、2本塁打に終わったが、2018年には11本塁打を放った実績もある。12球団ワーストの62本塁打から、さらに22本分が流出するという波乱のオフになったが、心機一転となる再構築に期待したい。
(Full-Count編集部)