たらい回しになった元HR王の悲劇 とばっちり放出→新天地で構想外「これはあんまりだ」

ナショナルズからノンテンダーFAとなったルーク・ボイト【写真:Getty Images】
ナショナルズからノンテンダーFAとなったルーク・ボイト【写真:Getty Images】

2020年本塁打王でナショナルズのルーク・ボイトはノンテンダーFAとなった

 ナショナルズは18日(日本時間19日)、ルーク・ボイト内野手をノンテンダーFAとした。ヤンキース時代の2020年には本塁打王に輝いた強打者だが、昨オフにパドレスにトレード移籍すると、今季途中にはナショナルズにトレード移籍と転々。激動の1年の最後は、構想外となって放出されるという結末を迎えた。

 2017年にカージナルスでメジャーデビューし、2018年途中にヤンキースにトレード移籍したのを機に、彗星の如くブレーク。39試合で14本塁打をマークし、2019年には21本塁打、さらに60試合の短縮シーズンだった2020年には、22本塁打でア・リーグの本塁打王に輝いた。しかし、2021年は両膝の故障で68試合の出場にとどまり、定位置を失った。

 今季の開幕直前にパドレスにトレード移籍すると、激動の1年が始まった。新天地では大きな故障もなく82試合に出場したが、打率.225、13本塁打、OPS.733と完全復活をアピールできなかった。さらに、ナショナルズからフアン・ソトとジョシュ・ベルをトレードで獲得した際に、交換要員の1人だったエリック・ホズマーが拒否権を行使。代わりにボイトがナショナルズに送られた。

 ナショナルズでも53試合で打率.228、9本塁打、OPS.676と結果を残せず、放出されることが決まった。米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は、年俸調停を控えるボイトの来季年俸を820万ドル(約11億5000万円)と予想。再建中のナショナルズは「その金額を満たすことに前向きではなかったようだ」と推測している。地元放送局「MASNスポーツ」も「長期的なプランに入る戦力として見なされていなかった。そして今季の成績もあり、彼の評判は下がった」と指摘している。

 元本塁打王のノンテンダーFAというニュースが広がると、今季の顛末を知るファンからは「彼の低迷を見るのは最悪」「これはあんまりだ」「可哀想なボイト」と同情の声もあがっている。一方で、FAになったことで全球団と自由に交渉できることも事実。守備や走塁での貢献は見込めないが、強打の一塁手としての復活にかける球団には魅力的な存在になりそうだ。

(Full-Count編集部)

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