大阪桐蔭に現れた“根尾2世” 俊足、豪快弾、投手もこなす1年生が全国デビューで大暴れ
「7番・中堅」で先発した境は公式戦初アーチを含む4打数4安打1打点の大活躍
「第53回明治神宮野球大会」は20日、神宮球場で第3日目が行われ、大阪桐蔭(大阪)はクラーク国際(北海道)に12-2の6回コールド勝ちで準決勝進出。「7番・中堅」でスタメン出場した境亮陽外野手(1年)が一発を含む4打数4安打1打点の大活躍。岐阜出身の“根尾2世”が全国デビューで存在感を発揮した。
背番号「15」の1年生が大暴れだ。9点リードの6回2死走者なしで迎えた第4打席。高々と舞い上がった打球は右翼席へ着弾した。公式戦初アーチがコールド勝ちを決める一発となり「この経験、初めてさせてもらっている。思い切って振って行こうと。粘ってしぶとく打っていこうと。それがいい結果に繋がった」と笑顔を見せた。
岐阜出身の右投げ左打ち。今秋の近畿大会準決勝・平安戦では「1番・投手」としても出場。憧れの先輩には中日・根尾昂の名前を挙げ「投手と野手の両方をやっていたので。バッティングの面で凄いなと尊敬してます」と目を輝かせる。
中学3年時にはジュニアオリンピックにも出場。100メートルのタイムを問われ「11秒08です」と答えると、囲み取材で同席していた西谷監督も思わず「速っ!」と驚きの声をあげ、続けざまに「勉強もできます」とニヤリ。全国の舞台で存在感を発揮した1年生に「思い切ってやってもらった。最後もいいところで打ってくれた。まだ1年生なので伸び伸びやってもらったらいいレベルだと思います」と、期待を込めた。
チームは1回戦の東邦戦で17安打9得点、この日も10安打12得点と圧勝。各地区の王者が集まる神宮大会でも他を寄せ付けない試合運びを見せている。21日の準決勝では今夏の甲子園を制した仙台育英(宮城)との対戦が注目を集めるが「それはもう前の代の(話し)なので」と指揮官。
チームのレギュラー争いはまだまだ続くが、新チームになっても圧倒的な強さは健在。史上初の神宮大会連覇に向け、残り2勝だ。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)