日本一の少年野球チームの“ノート活用法” 強制はなし、記録で養う観察する力

多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:編集部】
多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:編集部】

多賀少年野球クラブが活用する「野球用ノート」は主に対戦相手の情報をメモ

 全国大会で優勝経験があり、かつ子どもたちが楽しく、伸び伸びと成長している滋賀・多賀少年野球クラブが話題となっている。チームを率いる辻正人監督に4回にわたって読者の質問に答えていただく連載の最終回は、少年野球でも活用するチームが多い「野球ノート」について。一般的な活用方法とは少し違うなど、劇的に子どもがうまくなる要素は触れ合う時間の中に秘密があった。

 日々の練習の収穫や課題を書き留める野球ノート。活用している少年野球の子どもたちも多く、大学ノート以外にも野球用品メーカーが販売しているものを使ったり、指導者とやり取りしたりするケースもある。多賀少年野球クラブの選手も野球用のノートを持参しているが、辻監督は「一般的に言われる野球ノートはありません」と話す。

「選手たちがノートに書くのは、対戦相手の情報です。試合を見て打撃結果や打球方向をメモして、気付いたことも自分たちなりに書いています。指導者が選手たちのノートを見ることはありませんし、選手がノートを見返しているかを確認することもありません」

 多賀少年野球クラブでは、相手チームの分析を目的にノートを使う。導入したきっかけは、選手の集中力を高める狙いからだった。辻監督は、こう話す。

メモの仕方は選手の好み…自分に関する情報は頭で記憶

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