地元凱旋の阿部が楽天優勝のカギに? 万能右打者は補強ポイントにピタリ「僕の長所」

岩手・一関一高出身「久しぶりなので、寒さとともに慣れていきたい」

 それどころか、茂木栄五郎内野手、銀次内野手、岡島豪郎外野手、山崎剛内野手、渡邊佳明内野手、武藤敦貴外野手ら、準レギュラー格から代打の切り札、将来を嘱望される若手に至るまで、左打者ばかりがズラリと並ぶ。右打者で今季打率.270、9本塁打57打点、2019年にはセ・リーグ10位の打率.291をマークした実績のある阿部は、重宝されるに違いない。

 さらに岩手県出身で、楽天の東北密着戦略におあつらえ向き。来年5月16日には、4月に盛岡市に開場する新球場「きたぎんボールパーク」でソフトバンク戦が予定されている。楽天球団が誕生したのは、阿部が地元の岩手・一関一高1年の時。そこから明大、Hondaを経て中日入りしており、16年ぶりに東北に生活拠点を置くことになる。

「久しぶりなので、寒さとともに慣れていきたい」と苦笑しつつ、「地元に球団ができた時には驚きましたが、そのチームの一員になることができてよかった。実家の母親から『近くなったね』と言われました」と感慨深げだ。

 2019年に味わいのある髭面から「マスター」の愛称が付き親しまれたが、今季は就任1年目の立浪和義監督の方針で髭を剃っていた。「来季はどうしますかね……まだ決めてないです」と言うが、地元で人気爆発の可能性を秘めているだけに、あいさつ代わりにトレードマークを復活させてほしい気がする。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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