戦力外なのに「おめでとう」 心の病で自ら責めた日々…ムネリンがくれた“救い”

川崎も体調不良で野球から距離を置いた時期があった

 川崎自身、野球から距離を置いた時期があった。メジャーから日本球界に復帰して2年目の2018年。体調不良に見舞われ、一部メディアでは「引退」と報じられた。そのままソフトバンクを退団。日米の第一線で駆け抜けてきたプロ人生を立ち止まり、振り返り、視野を広げる道を選んだ。

 2019年には台湾プロ野球の味全ドラゴンズにコーチ兼任で加入。新型コロナウイルスの感染拡大で世界的に混乱を招いた2020年は台湾への渡航が許されず無所属に。夏になって独立リーグ・ルートインBCリーグの栃木ゴールデンブレーブスに新天地を得た。

 米国や台湾、そして独立リーグと様々な環境に触れたからこそ、野球の本質は「楽しさ」にあると確信した。決してNPBを否定するつもりはない。ただ、自らの心を犠牲にしてまでしがみつくのは絶対正義だとは思わない。41歳でもなお野球小僧でいる理由を知り、滝野の胸は少し軽くなった。

「自分が楽しいと思いながら、何かに貢献していくムネさんの生き方に憧れました」

自主トレで寝食を共に「否定されないのがありがたかった」

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