環境づくりで成長後押し 甲子園球児の親が実践、野球を“もっと”好きになる導き方

多賀少年野球クラブ・辻正人監督(左)と横浜高野球部の元寮母・渡邊元美さん【写真:編集部、伊藤賢汰】
多賀少年野球クラブ・辻正人監督(左)と横浜高野球部の元寮母・渡邊元美さん【写真:編集部、伊藤賢汰】

多賀少年野球クラブ・辻正人監督 野球アニメと多数のボールで育児

 甲子園球児の育て方には共通点があった。野球育成技術向上プログラム「TURNING POINT」のイベント「甲子園球児への導き方」が、28日にオンラインで開催された。全国制覇の経験を持つ滋賀・多賀少年野球クラブの辻正人監督と、元横浜高野球部の寮母で楽天・渡邊佳明内野手の母親・元美さんが対談。自然に野球を始める環境づくりが、息子たちの成長につながっていた。

 多賀少年野球クラブを率いる辻監督の教え子は、これまで22人が甲子園に出場している。そして、指揮官自身の長男は滋賀・彦根東、次男が大阪・履正社で聖地に立っている。

 辻監督は結婚前から、息子が生まれたら甲子園に行ってほしいと考えていた。ただ、野球を強制せず、自然と興味を持つ環境を作っていた。自宅では子どもたちが言葉を覚える前から野球のアニメをビデオで繰り返し流し、部屋のあちらこちらにボールを置いていたという。

「野球をやらせるのではなく、自分からやりたいと思わせるには、どうしたら良いか考えました。ビーチボールや軽いドッジボール、風船など口より大きい様々なボール置いて、息子たちが転がしたり、投げたりしたくなるようにしていました」

 辻監督の思惑通り、息子は2人とも野球を始めた。小学生の頃は自宅で毎日15分ほどの羽打ちを日課とし、年子の息子たちは競うように練習した。辻監督は野球以外でも体を動かすことを大切にし「外が明るいうちは遊ばせて、日が落ちたら宿題をやるように伝えていました」と振り返る。

横浜高元寮母・渡邊元美氏の息子は松坂大輔氏とボール遊び

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