なぜ山崎康晃は“絶対メジャー”から翻意した? 変わった夢とDeNAの努力の賜物
宮崎と6年、桑原と4年…選手にとっては魅力的な長期契約
また、体が資本で常に大怪我のリスクが付きまとうプロ野球選手にとって、長期契約は大きな魅力である。DeNAは昨年も宮崎敏郎内野手と6年、桑原将志外野手と4年の長期契約を結び、2019年にも国内FA権を取得した伊藤光捕手と4年契約を結んでいる。今季開幕時点の支配下選手の平均年俸は3732万円で12球団中7位(日本プロ野球選手会調べ=外国人選手など一部を除く)だが、契約年数では比較的奮発している印象がある。
長期契約と言えば、田中将大投手が昨年1月に楽天と2年契約を結んだ際、本人がメジャー復帰を希望した場合には契約を見直すことができる「オプトアウト条項」が付いていた。DeNAファンにしてみれば気になるところだが、山崎はこの日の会見で「契約にそういう内容は入れていないです。途中でメジャーへ移籍する可能性はないと、(記事で)表現していただいていいと思います」と明確に否定した。
こうしてリーグ優勝に欠かせない守護神の流出を阻止したDeNA。昨季最下位から今季2位へ躍進を遂げただけに、山崎との契約期間内に──などと言わず、来季すぐ美酒に酔いたいところだ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)