オリ中嶋監督、自身に憧れる育成5位新人に“ダメ出し”「目指すところ間違ったらダメ」
育成5位・村上、憧れの選手に「中嶋監督、ファンから愛される選手」
オリックスは30日、大阪市内のホテルで新人入団会見を行った。育成5位の村上喬一朗捕手(法大)は憧れの選手に中嶋聡監督の名前を挙げ“ラブコール”を送ったが、同席した指揮官からは「目指すところ間違ったらダメ」とツッコミが入り会場は爆笑の渦に包まれた。
チームでは最も遅い10番目の指名となった村上。会見の挨拶も“トリ”を務めたが、準備は万端だった。インタビュアーから憧れの選手と問われると「中嶋監督のような選手。ファンから愛される選手。勝てるキャッチャーになりたい」と、ニヤリ。
中嶋監督は現役時代にオリックス、西武、横浜、日本ハムでプレーし、実働29年のNPB最長記録を保持する名捕手。用意周到のルーキーから指名を受けるとすかさず「いやぁ……。もっと上の選手はいっぱいいるので。目指すところ間違ったらダメだと思います」と“中嶋節”で会場を沸かせた。
いきなり、フラれる形となったが村上の“口撃”はまだまだ続いた。アピールポイントを問われても「肩が強い、打つとかもあるのですが、一番は見るものを虜にする“スマイル”だと思っています」と、満面の笑みを浮かべ猛アピール。
法大では二塁送球1.8秒台をマークし、打率3割と強肩強打の捕手として活躍。支配下での指名は叶わず、育成からスタートとなるが「もうアピールは始まってると思っているので。育成5位という立場なので、まず名前、顔を覚えてもらおうと今日一生懸命、考えた」と、捕手らしい策士な一面も覗かせた。
今オフは西武からFA移籍した森、トレードで日本ハムから石川を獲得。若月、頓宮と強力なライバルは多いが「逆に僕しかできないことしかない。失うものはない。やるだけ。こっち(育成)の方が良かったかなと。今は何でも伸びしろなので、エンジン全開でやっていきたい」と、意気込みを口にした。
(橋本健吾 / Kengo Hashimoto)