西武の“負の歴史”断ち切る二遊間との長期契約　FA流出の悪夢を止める覚悟の交渉

残った主力が西武を変える？「2人で助け合いながらやっていきたい」

　打撃は年によって好不調の波が多少あるが、守備に関しては2人とも職人芸。ゴールデン・グラブ賞は源田が5年連続5度目、外崎が2年ぶり2度目で、同時受賞も2度目となった。

　さらに、来季から指揮を執る松井稼頭央新監督は、キャプテン4年目を迎える源田に加えて、新たに外崎を副キャプテンに任命した。外崎は「できれば、やりたくはないと思っていました」と言いつつ、「ゲンが何か困っていることがあったら、どんどん相談してほしい。話しやすい関係だと思うので、2人で助け合いながらやっていきたい」と盟友のサポート役を受けて立つ。

　西武は毎年のように主力がFAで他球団へ流出しており、今年も正捕手の森友哉がオリックスへ去ったが、鉄壁の二遊間を長期契約で押さえたことによって、今後へ向けてチームづくりの芯ができたと言えそうだ。

　二遊間コンビと言えば、中日のアライバ（荒木雅博＆井端弘和）、広島のタナキク（田中広輔＆菊池涼介）など、球史に名前を刻む2人組も数多いが、“トノゲン”こそ史上No.1と評される日が来てもおかしくない。

（宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki）