“サイン拒否”しても目指す先発転向の是非 MVP直後に下降線も…少なくない“代償”
西武・平良が先発転向を志願「さすがに4年目は、中継ぎではやれない」
西武・平良海馬投手が強く求めた“先発転向”に、様々な意見が上がっている。2日に行われた契約更改交渉で、提示された年俸には満足するも「さすがに4年目は、中継ぎではやれない」と断言。引き続きリリーフとしてフル回転してもらいたい球団側との溝は埋まらなかった。投手分業制が当たり前となった今、救援一筋でプロ人生を貫く投手がいるのも事実だが、過去には短命に終わった選手もいる。
平良は7000万円増の年俸1億7000万円(金額は推定)の提示に「金額は納得しています」と“銭闘”はせず。その一方で「僕は2019年のオフから『先発をやりたい』と言っていて、(チーム事情で)『やらせられない』と3年間言われてきました。『僕は先発がしたい。だからサインはしません』と話しました」と言い切った。
1試合で1イニング前後に限定されたリリーフに比べ、先発は最低でも6イニング程度は求められ、試合の行方を大きく左右する。平良も「先発で活躍した方が、チームにも大きく貢献できると思う。中継ぎの1イニング以上に、先発の方がゲームを左右できる。0-0から試合をコントロールして、ライオンズを勝利に導きたい」と言う。
役割の違いに加え、体にかかる負担も異なってくる。先発は1週間に1度の登板が主だが、リリーフは2連投、3連投は当たり前になってくる。たとえ登板しなくても、試合中にブルペンで肩をつくるケースも多い。シーズンをフル回転した翌年に、勤続疲労に見舞われる選手も少なくない。