戦力外回避へ“最後のチャンス”に? 現役ドラフトで崖っぷち選手が続々と移籍

巨人入りが決まったオコエ瑠偉(左)と西武入りが決まった陽川尚将【写真:荒川祐史、小林靖】
巨人入りが決まったオコエ瑠偉(左)と西武入りが決まった陽川尚将【写真:荒川祐史、小林靖】

オコエは今季6試合出場、2019年開幕投手の笠原も4登板どまり

 NPB初の「現役ドラフト」が9日に行われ、即日結果が公表された。12球団から1人ずつが他球団に移籍することに。実力は認められながら、所属チームでくすぶっていた選手が目立つ。実績的にも“崖っぷち”に立つ状況から、新天地で再起を目指す。

 最も注目を集めたのは、巨人入りが決まった楽天・オコエ瑠偉外野手。類いまれな身体能力で2015年ドラフト1位で入団するも、2019年の52試合出場がキャリア最多。今季はわずか6試合にとどまっていた。高卒とはいえ、もう7年目が終了。間違いなく節目になると目されていた来季にリーグを渡る。

 DeNAへの移籍が決まった笠原祥太郎投手も、来季が“ラストチャンス”の状況だった。2019年には開幕投手を務めたが、故障もあり2020年は1軍登板なし。今季も4試合登板で1勝2敗、防御率5.29だった。大卒6年目を終えて来季で28歳。トレード移籍した仲のいい京田陽太内野手の後を追うように横浜に行く。

 一方でDeNAから中日に移籍する細川成也外野手も、まだ24歳とはいえ6年間で1軍に定着したシーズンはなし。和製大砲候補と言われ続けながら、殻を破れずにいた。巨人から広島に移る戸根千明投手は、2015年から2年連続で40試合以上に登板するも、今季はわずか9試合。来年31歳を迎える年齢的な面を考えても、是が非でも新天地で復活したい。

 ソフトバンクに移籍する日本ハムの古川侑利投手は、2021年に巨人で戦力外を経験。新庄剛志監督の目に留まり、今季34試合登板と復活の気配を漂わせた。12人とも相当な覚悟で移籍することには間違いない。新天地で輝いて戦力外を回避できるか注目される。

(Full-Count編集部)

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