100試合出場で無安打、トレードも1年で戦力外…手放し続ける阪神の“ロマン砲”
陽川が現役ドラフトで西武へ、中谷、江越らも退団
阪神の陽川尚将外野手が、来季から縦縞のユニホームを脱ぎ、新天地でプレーすることになった。9日に開催された現役ドラフトで、西武が指名してパ・リーグへ移籍。昨オフから阪神では、“ロマン砲”と呼ばれ期待されてきた選手たちの流出が続いている。
今季、リーグ5位の489得点に終わった阪神。投手陣は12球団トップの防御率2.67を誇っていただけに、“投高打低”が顕著だった。佐藤輝明内野手ら日本人が主軸を担う頼もしさがある反面、右の長距離砲の育成には苦労してきた面がある。
大山悠輔内野手こそ、2年目の2018年から5年連続で2桁本塁打を放ち、球団の顔のひとりに。ただ、他の大砲候補は完全覚醒に届かなかった。2010年ドラフト3位で福岡工大城東高から入団した中谷将大外野手は2017年に133試合に出場し、20本塁打とブレークしたが、以降は低迷。2021年途中にソフトバンクにトレードされ、今季はわずか16試合の出場で打率.214、1本塁打。オフに戦力外になった。
今オフ、日本ハムに交換トレードされた江越大賀外野手も“ロマン砲”と言われ続けたひとり。身体能力や抜群のパワーは誰もが認めるところだが、ここ3年間は1軍で100試合出場で無安打。守備固めや代走などの出場が続いていた。新庄剛志監督のもと、新天地で4年ぶりの安打を放ちたい。
今年10月のドラフトでは、1位で中大・森下翔太外野手、3位で関東一高・井坪陽生外野手、5位で天理高・戸井零士内野手と3人の右の強打者を指名。即戦力含めた補強ができたというのも、流出が続いた一因になっているのかもしれない。
岡田彰布新監督が就任し、来季は2005年以来のリーグ優勝を目指す。新人も、新天地に移籍した選手も、“ロマン砲”で終わらぬ活躍をファンは期待している。
(Full-Count編集部)