過酷な独立L時代も貫いた“純愛” 鷹・藤井を支えた遠距離恋愛「9月まで1度も会わず」

契約更改交渉に臨んだソフトバンク・藤井皓哉【写真:福谷佑介】
契約更改交渉に臨んだソフトバンク・藤井皓哉【写真:福谷佑介】

広島時代の2020年から交際、高知在籍時は1月から9月まで1度も会わなかった

 ソフトバンクの藤井皓哉投手が13日、本拠地PayPayドーム内の球団事務所で契約更改交渉を行い、650万円から4350万円の大幅アップとなる年俸5000万円(金額は推定)で契約を更改した。育成で入団した際に550万円だった年俸は、わずか1年で9倍超に。さらにシーズン中に入籍していたことも発表し、ダブルの喜びとなった。

 契約更改後の会見と囲み取材が終わった後、再び藤井が会見の席につき、切り出した。「私事ですが、今年入籍をしまして、シーズン中ということもあり、このタイミングで発表となりました」と入籍していたことを発表。お相手は広島出身の一般女性で、広島に在籍していた2020年から交際していたという。

“純愛”を貫く結婚だった。藤井は2020年オフに広島を戦力外になり、2021年は四国ILの高知でプレーした。広島在住の彼女とは離れて暮らすことになった。「1月から9月まで1度も会わない中で我慢してもらいました」。独立リーグという過酷な環境もあり、9か月間、1度も会うことはないまま、電話などで愛を育んできた。

「苦しい時期を共に過ごしてきたので」。高知での1年を経て、ソフトバンクとの育成契約が決まった。この時、藤井は「支配下選手になったら結婚してください」と伝えてプロポーズ。晴れて開幕前に支配下登録を勝ち取り、正式に結婚することを決めた。福岡市内で同居しており、シーズン中は食事面などでサポートしてもらった。今季の活躍も、夫人の支えなくして語れなかった。

 今季は55試合に登板して5勝1敗3セーブ22ホールド、防御率1.12の好成績を残し、育成での入団時から9倍超となる5000万円と“大出世”を遂げた。「今後、彼女にいい思いをしてほしいという思いもありますし、そのために僕も頑張っていきたいと思います」と笑顔を浮かべていた藤井。来季はより一層の活躍を見せ、最愛の人にさらなる恩返しを果たす。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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