京田陽太の「コテンパン」発言で“ベイVS竜”に因縁? 実質2対2トレードで着火
現役ドラフト指名の笠原が会見「最初に京田の顔が浮かんだ」
現役ドラフトで中日からDeNA入りした笠原祥太郎投手が14日、横浜市の球団事務所で入団会見。中日からDeNAには今月上旬、同い年の京田陽太内野手もトレードで移籍しているとあって、来季プロ7年目を迎える27歳の左腕は「京田とは家族ぐるみで仲良くしていて、中日の球団代表から『DeNAへ移籍』と言われた時も、最初に京田の顔が浮かびました。僕自身人見知りなので、京田がいるだけで心強いです」と胸をなでおろしている。
先にベイスターズの一員となった京田の方は、今月5日の会見で古巣・中日について「ベイスターズには今年コテンパンにやられていますので(中日は今季DeNAに6勝18敗1分)、僕が入ってもっとコテンパンにできたらなと思います」と発言していた。
これを受けてこの日の会見でも、中日への対抗意識をあおるような質問があったが、笠原は控えめな性格なのか、「特には……。対戦成績が良くなかったのは知っているので、来年も継続して、そういう相性でいけたらなと思います」とやや困惑気味。「中日ファンの方にも、しっかり投げている姿を見せたい」と語った。
それでもDeNAと中日のマッチアップは来季、いやがおうにも注目される。このオフ、京田と中継ぎ左腕・砂田毅樹投手の交換トレードが成立。現役ドラフトでは、逆にDeNAから中日へも細川成也外野手が移籍した。事実上、2対2のトレードの格好となった。
2018年に70試合、昨年も58試合に登板した実績がある砂田、今季イースタン・リーグで11本塁打を量産しながら1軍でチャンスに恵まれなかった細川も、DeNA戦に特別な思いを抱いて立ち向かってくるだろう。ワクワクする対戦は大歓迎だ。
そんな中、2018年に6勝を挙げ、翌19年に開幕投手を務めた笠原は、故障もあって最近3年間は計1勝(4敗)と苦しんできた。しかしDeNAは、1歳下で自主トレをともにするなど親交のある東克樹投手、同い年の浜口遥大投手、石田健大投手、坂本裕哉投手らがズラリと顔をそろえる“左腕王国”だ。
笠原は「同じような年代の中に、左でチェンジアップ、真っ直ぐのいい投手が多い。どんどん質問して、盗んでいきたい」と意欲を新たにしている。飛躍のきっかけになるなら、現役ドラフトの趣旨にもかなうと言える。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)