WBC韓国代表は「楽な相手ではない」 代表監督に仕える日本人コーチが鳴らす“警鐘”

韓国・KTウィズの2軍バッテリーコーチを務める鈴木郁洋氏【写真:橋本健吾】
韓国・KTウィズの2軍バッテリーコーチを務める鈴木郁洋氏【写真:橋本健吾】

2021年から韓国・KTウィズの2軍バッテリーコーチを務める鈴木郁洋氏

 中日、近鉄、オリックスで活躍し、2021年から韓国・KTウィズの2軍バッテリーコーチを務める鈴木郁洋氏。来年3月に行われるワールド・ベースボール・クラシック(WBC)に出場する韓国代表のイ・ガンチョル監督に仕える男が、韓国プロ野球(KBO)の現状、国際大会で勝負強さを発揮する理由を語った。

 鈴木氏は中日、近鉄、オリックスで計15年プレーし、2013年にオリックスのバッテリーコーチに就任。2020年に退団すると、翌年から韓国KTウィズの2軍コーチとして若手を育成している。ここまで2年間、韓国プロ野球を見て感じたものは「メジャーに近い、力勝負が多い印象。ただ、過去にWBCなどで強かった時代に比べると投手のレベルは少し劣っているかもしれません。どの国にも言えることですが、時代によって戦力は変わりますね」と、語る。

 選手たちはメジャーリーガーが取り入れる最先端のトレーニングに敏感だという。選手への指導には「新しいものを取り入れるのは素晴らしい」と、尊重しながらも「でも、そこに至るまでの過程、基本も大事。土台があるからこそ、そこからのアレンジが成り立つ。だから、僕は準備の大切さを常に伝えている」と、心掛けている。

 来年3月のWBCでは第1次ラウンドを日本と同じプールBで戦う韓国代表。今シーズン、打率.349、23本塁打113打点を残したイ・ジョンフ(キウム・ヒーローズ)ら個々の選手のレベルは高い。

 なぜ、韓国は国際大会での勝負強さを発揮するのか。「韓国は日本に比べ野球人口など“器”が狭い。だからアマチュア時代から先輩後輩で繋がっている選手が非常に多いです。規律も日本より厳しいですし、必ず面と向かって一人一人に挨拶する。絆が強く、ここぞの場面で力を発揮する選手が多い」と、みている。

KTウィズと韓国代表の指揮を執るイ・ガンチョル監督

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