新助っ人ミエセスはどんな打者? 三振量産の危険も…虎の“穴”埋めるブンブン丸
身長185センチ、体重120キロの巨漢助っ人
阪神は15日、ドミニカ共和国出身のヨハン・ミエセス外野手と来季の選手契約を締結したと発表した。メジャー経験はないが、マイナー通算793試合出場で打率.243、140本塁打427打点の成績を残している。長打が期待され、今季チームの“穴”だった左翼を担うことが予想される。身長185センチ、体重120キロの巨漢助っ人は活躍できるのか。データから紐解いていく。
27歳のミエセスは2013年に国際FAでドジャースと契約し、プロのキャリアをスタートさせた。2016年にはドジャース傘下1A+のランチョクカモンガで28本塁打を放った。2021年からはレッドソックス傘下でプレーし、今季は3Aウースターで打率.271、12本塁打、35打点をマークした。
今季は長打率.537と、豪快なバッティングが魅力だが、60試合計230打席で63三振を喫しており、三振率は27.4%と決して低い数字ではない。2017年には458打席で154三振で、三振率33.6%。日本でもブンブン振り回せば、三振が積み上がる恐れはある。
2021年夏の東京五輪ではドミニカ共和国代表として出場。日本戦では「5番・左翼」でスタメンに名を連ねたが、3打席連続空振り三振を含む4打数無安打に終わった。それでも3位決定戦では元阪神の呉昇桓投手の変化球を捉えて左翼スタンドへの2ランを放っており、マイナー通算での長打率.458と、破壊力に欠ける阪神打線には魅力的な存在だ。
守備はどうか。米データサイト「ベースボール・リファレンス」によると、これまでに守ったことがあるのは外野のみ。2017年までは中堅も守ったものの、2018年以降は右翼と左翼のみで出場している。今季は出場60試合で指名打者が21試合、右翼が39試合だった。守備範囲を示す指標のひとつであるレンジファクターも年々下降気味となっており、守備での大きな貢献は難しそうだ。
東京五輪の際は大きな体躯と、特徴的なドレッドヘアーと打撃スタイルからネット上では「偽ゲレーロJr.」とのあだ名がついたことも。今季は2年目のメル・ロハス・ジュニア外野手が振るわず、左翼手は流動的だった。佐藤輝明内野手が三塁で起用されれば、右翼手としても期待されるが、日本のボールに対応し、浜風に乗ったアーチを描けるだろうか。
(Full-Count編集部)