TJ手術で球速6キロ低下…複数年契約を蹴ったワケ 単年18億円から“大金”狙う思惑
昨季前半エンゼルスで投げたシンダーガードがドジャースを選んだ理由とは…
今季前半をエンゼルスでプレーしたノア・シンダーガード投手の“英断”が注目されている。トレード期限に移籍したフィリーズからFAとなり、今オフはドジャースに移籍。年俸1300万ドル(約17億5900万円)の1年契約で、150万ドル(約2億300万円)のボーナスが設定された条件だと報じられている。ただ他球団からの複数年契約の提示を蹴り、1年契約でのドジャース入りを選んだ裏には“勝算”がありそうだ。
米スポーツ専門メディア「ジ・アスレチック」が報じたもの。シンダーガードは「複数年契約を選ぶ代わりに、ドジャースの“投手を発展させる工場”でトレーニングし、リセットするためのチャンスを選んだ」としている。
かつてのシンダーガードは100マイル級のシンカーを武器とする投手だったが、メッツ時代の2020年に受けた右肘のトミー・ジョン手術以降は「全く違うタイプの投手になっている」という。フォーシームの平均球速は2019年の97.8マイル(約157.4キロ)から、2022年は94.1(約151.4キロ)マイルに低下した。そして奪三振率も急落した。その中で昨季、エンゼルスで残した5勝8敗、防御率3.83という成績は「そこそこいい投球をした」と評されている。
シンダーガードが目指すのは、昨季ドジャースと単年契約でプレーしたタイラー・アンダーソンやアンドリュ―・ヒーニーだ。ドジャースで投球のメカニクスを調整したことが功を奏し、ヒーニーは今オフ2年2500万ドル(約34億1000万円)でレンジャーズと契約。アンダーソンも3年総額3900万ドル(約54億2600万円)でエンゼルス入りした。
「ドジャースとの契約を選んだことで、シンダーガードは自身の可能性に賭けた」と評されるこの契約、1年後にはどんな結果が出ているだろうか。
(Full-Count編集部)