1勝あたり38億円の“不良債権”は「悪夢」 自転車事故で3度目骨折…192億円男の放出も
レッドソックスのセールに複数の球団がトレードでの獲得を問い合せている
レッドソックスのクリス・セール投手に対し、複数の球団がトレードでの獲得を問い合せているという。米紙「ニューヨーク・ポスト」の敏腕記者、ジョン・ヘイマン記者が伝えている。2019年にレッドソックスと5年1億4500万ドル(約192億2000万円)の大型契約を結んだが、自転車事故で手首を骨折するなど、ここ3年間でわずか5勝にとどまっていた。
2016年に加入し、2017年にはリーグ最多の241回1/3を投げて17勝8敗、防御率2.90、2018年も12勝4敗、防御率2.11の活躍で世界一に貢献した。しかし、2019年開幕前に契約延長を結ぶとキャリアは暗転した。同年は6勝11敗、防御率4.40の不振、翌2020年はトミー・ジョン手術のため全休。2021年途中に復帰して5勝を挙げたが、2022年は胸骨骨折、打球が左手の指に直撃して骨折、自転車事故で右手首骨折と3度の不運で2試合の登板にとどまった。
米最大の移籍情報サイト「トレード・ルーマーズ」は、契約延長の時点では7年連続で球宴に選出され、サイ・ヤング賞の投票で6度のトップ5入りを果たしていた投手にしては、「格安の契約」と考えられていたと紹介。しかし、結果的には「悪夢のようだった」と振り返っている。
とはいえ、多くの球団が獲得を狙っているには理由があるようだ。3年間で48回1/3の稼働にとどまったが、その期間の防御率は3.17。来季の年俸は2750万ドル(約36億4600万円)と、同じエース格である投手たちに比べて「格安」だと考えられている。「トレード・ルーマーズ」は、ジャスティン・バーランダー、マックス・シャーザー、ゲリット・コール、ジェイコブ・デグロムは全員、平均年棒3500万ドル(約46億4000万円)を超えていると指摘している。
(Full-Count編集部)