侍Jの命運握るダルビッシュの起用法 「気概が伝わる」飯田哲也氏が考える“適性”
山本、大谷、佐々木朗ら豪華な先発陣、第2先発も豊富な顔ぶれ
野球世界一を争う「ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)」第5回大会の開幕が2023年3月に迫り、エンゼルス・大谷翔平投手やパドレス・ダルビッシュ有投手、カブス・鈴木誠也外野手が出場を表明している。NPB戦士たちも含め、楽しみなメンバー選考。現役時代にヤクルトなどで名外野手として鳴らし、ゴールデン・グラブ賞7度を誇った野球評論家・飯田哲也氏に、独自の視点で侍ジャパンの投手起用を考えてもらった。
「国際試合で命運を握るのは投手」と語る飯田氏。二刀流の大谷については、先発投手要員の傍ら、登板しない試合では野手として「1番・DH」での役割を期待する。一方、最大のキーマンには、36歳のベテランメジャーリーガーの名前を挙げる。「ダルビッシュです。先発でもリリーフでも何でもやる、という気概が伝わってきます」と日の丸を背負う姿勢を称賛する。
ダルビッシュと言えば2009年のWBC第2回大会で、当初は先発、準決勝と決勝では抑えを務め、優勝に貢献した雄姿が今なおファンの記憶に鮮烈に刻まれている。2022年シーズンはパドレスで開幕投手を務め、16勝8敗、防御率3.10。ポストシーズンでもワイルドカードシリーズ、リーグ優勝決定シリーズでともに第1戦先発の大役を任された。
そんな百戦錬磨の右腕を、飯田氏はあえて守護神に推す。「球数制限がある中で、数少ない試合に先発して5イニングくらいで終わってしまうのではもったいない。数多くの試合で使いたい、という思いです。言うまでもなく国際大会の経験は豊富ですし、MLBの強打者も熟知している。四球を出さないのもいい。何より男気を感じさせる投手ですから」と説明する。