ドラ1遊撃手、開幕投手が“崖っぷち”に 新体制ロッテ、戦力整備がもたらす余波
投手陣では実績のある左腕・メルセデスを獲得
2020年から2年連続で2位と躍進しながら、2022年は5位に沈んだロッテ。2023年に向けて吉井理人新監督が就任し、ここまで8人の新戦力を支配下で獲得している。ドラフトでは専大の菊地吏玖を1位で指名。巨人を退団したCC・メルセデスら助っ人の補強もしているが、新戦力が加われば、必然と立場が危うくなる選手たちも出てくる。
巨人で5年間活躍したメルセデスは、新天地でも先発ローテーション入りが予想される。2023年の先発陣は、吉井新監督が「1週間に1回投げられるように」と語る佐々木朗希をはじめ、小島和哉、美馬学、石川歩ら実績ある投手も控えている。激戦なのが6枠目争いだ。ルーキー菊地や、佐藤奨真、岩下大輝、手術から復帰した種市篤暉も順調な調整を続けている。2021年に開幕投手をつとめた二木康太の奮闘にも期待。2022年はわずか9試合登板で2勝(4敗)に終わった。2020年に9勝(3敗)を挙げた実績はあるだけに、悔しさを晴らしたい。
野手では、ドラフトで走攻守揃った内野手・友杉篤輝(天理大)を2位で指名。今季、遊撃手は流動的で、ルーキーが定位置奪取の可能性もある。2021年は藤岡裕大が守ったが、2022年は怪我もあって28試合出場に終わった。30歳を迎える2023年にもう一度、定位置の座を掴み取れるか。
他にも遊撃には後半戦で存在感を見せた茶谷健太や、小川龍成も控えるが、正念場となるのが2015年ドラフト1位の平沢大河だ。2022年は3年ぶりに1軍出場するも、13試合で打率.148と奮わず、結果面では、同級生の茶谷らに劣る。イースタン・リーグでは首位打者、最高出塁率のタイトルを獲得しており、1軍定着を目指す。
巨人を退団したグレゴリー・ポランコを新助っ人として獲得したが、将来有望な若手も多い。盗塁王を獲得した高部瑛斗、佐藤都志也、山口航輝ら育成戦略の成果が出始めている。これからに期待の若手と、実績ある中堅、ベテラン選手が噛み合えば、優勝は見えてくる。