声を出さない選手は「野球を知らない」 少年野球日本一チームが徹底する“3つの瞬間”

多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:伊藤賢汰】
多賀少年野球クラブ・辻正人監督【写真:伊藤賢汰】

滋賀・多賀少年野球クラブ辻正人監督、声を出す3つのポイントを指摘

 意味のない声出しは必要ない。全国大会常連の滋賀・多賀少年野球クラブには、選手が声を出す3つのポイントがある。声の出ない選手には「声を出せ」と指摘しても効果は少なく、野球の仕組みや動きを教えることで自然と声が出るようになるという。

 少年野球には、「バッチコイ」をはじめとする定番の声出しがある。チームや自分自身を鼓舞する効果はあるかもしれないが、言葉自体に具体的な行動は伴わない。中には、指導者に促されて機械的に声を出している選手もいる。

 多賀少年野球クラブには、こうした種類の声出しはない。声を出すポイントは時系列で並べると「準備・予測」「指示」「反省」の順となる。3つ全てがプレーに直結する。

 最初の「準備・予測」は、相手打者の傾向に合わせた守備位置の調整や、今の場面で避けるべき投球などを示す。声を出してチーム全体で共有し、失点を防ぐ最善の方法を取る。

 2つ目の「指示」は例えば、二塁手と右翼手の間にフライが飛んできた際、どちらの選手が捕るのか明確にする声にあたる。また、中継プレーでカットが必要なのか、どの塁に送球するのかを伝える時も大きな声を出す。

ミスの原因を確認、共有、同じ失敗を防ぐ「反省」の声

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY