阿部加入で“ごちゃごちゃ” 主力が大量メンバー落ち…楽天開幕スタメン最速予想
12球団で最も開幕スタメンの予想が難しい…石井監督、専任で覚悟の3年目
貯金18からまさかの大失速で4位に沈んだ楽天は2023年、優勝争いが至上命題になる。石井一久監督は兼任していたゼネラルマネジャー(GM)から離れ、監督専任で覚悟の3シーズン目に臨む。オフには新助っ人に加え、トレードや現役ドラフトでも補強し、横一線からのレギュラー争いになりそうだ。春季キャンプやオープン戦を通じてチーム内の戦力に変動はあるが、現時点での開幕スタメンを“最速”で占ってみたい。
複数ポジションを守れる選手が多いことから、12球団で最も開幕スタメンの予想が難しいといっても過言ではないだろう。ベテラン右腕の涌井秀章をトレードで放出し、中日から阿部寿樹を獲得。本職は二塁だが、三塁、左翼、一塁も可能なユーティリティだ。ポジションを争う鈴木大地も三塁と一塁を守れ、二塁が定位置ながら東京五輪では一塁を守った浅村栄斗も絡むと、誰がどのポジションでレギュラーに定着するのか、現時点では読めない。
打順から考えると3番の浅村と、2022年に最多安打を獲得した4番の島内宏明は不動になりそうだ。そしてその後ろを打つ大砲として期待されるのが、新助っ人のマイケル・フランコ。メジャー通算130本塁打の実績を誇る30歳は、出塁率の低さに目をつぶり、長打で打点を稼ぐことに専念できる5、6番が適任だろう。ポジションは三塁または一塁だが、まずは本職の三塁として考えたい。
走力から考えると、リードオフマンに据えたいのは中堅の辰己涼介。遊撃の小深田大翔との1、2番コンビは、2022年にはあまりお目にかかれなかったが、1度は試してみたい打順だ。6番には新戦力の阿部を、浅村とフランコとのポジションの兼ね合いから一塁に入れた。怪我の影響もあって2022年は実力を発揮できなかったギッテンスを打線に入れる場合は、守備面から指名打者の筆頭候補と考えられる。
下位打線では、期待の若手を試していきたい。8番には22歳捕手の安田悠馬。2022年は球団史上初となる新人捕手の開幕戦先発を飾ったが、1軍では5試合の出場に終わっており、リベンジに期待がかかる。9番には21歳外野手の武藤敦貴を並べたが、このラインナップでは西川遥輝、茂木栄五郎、鈴木大地ら主力選手の多くが漏れており、贅沢な悩みになりそうだ。開幕投手には、日本ハムの新球場「エスコンフィールド北海道」のこけら落としにふさわしい田中将大を選出した。