30億円捨てても性的暴行の“汚点”と決別 バウアー放出へ…名門が下した苦渋の決断
ドジャース「慎重に考慮した結果、我々はバウアーを放出する」
ドジャースは6日(日本時間7日)、性的暴行を理由に処分を受けていたトレバー・バウアー投手を事実上の戦力外となる「DFA」にしたと発表した。今季まで契約が残っている中で放出が決定的に。球団はバウアーに対して2250万ドル(約29億7200万円)の支払い義務が生じる。米ニューヨーク・ポスト紙のジョン・ヘイマン記者は「2250万ドルを負担することは容易な決断ではない」と伝えた。
バウアーは2022年4月に324試合の出場停止に。異議申し立ての調停をへて194試合に処分が軽減されていた。2021年7月以降の制限リスト入り期間を含めると出場停止の試合数は満たしており、今季の開幕戦からプレーできる状況になっていた。
2020年にサイ・ヤング賞を獲得した球界屈指の31歳右腕が戦力として復帰するにもかかわらず、ドジャースが下した苦渋の決断。支払う29億円余りも、決して少ない負担ではない。発表した声明では「性的暴行やDVの申し立てに対して、徹底的に調査すべきだと信じている。処分が決定し、慎重に考慮した結果、我々はバウアーを放出することを決定した」などと説明した。
ヘイマン記者は「ドジャースには素晴らしい歴史があり、大規模なメディアマーケットに身を置いている。選手やファンはバウアーの復帰を簡単には認めなかったことだろう。関係を断つしか選択肢がなかった」とも指摘。名門球団にとっては“汚点”になりかねないという危機感もにじむ。
ファンも続々と反応。「リリースとか冗談だろ」「バウアーは無害だ」「私は彼のことを受け入れる」と擁護する声がある一方、球団の決断を支持する意見も。「他球団にバウアーを認めるファンなどいるのか?」「ドジャースは正しい決断を選択した。彼が所属できるチームはない」「問題がある人間をクラブハウスに置いとくことはできない」と賛否が渦巻いている。
(Full-Count編集部)