「マル秘トレーニング」で絶対的守護神に “生涯ベイ”DeNA山崎康晃が見せた自信
三嶋が難病から復活し感慨「ウカウカしていられない」
DeNAの山崎康晃、三嶋一輝、伊勢大夢、石田健大、石川達也の5投手が9日、神奈川県厚木市で自主トレを公開した。標高284メートルの白山(はくさん)登山から始まり、下山後に市内の玉川野球場でキャッチボール、内野でのノック、外野でのアメリカンノックなどのメニューに取り組んだ。
白山はそれほど高い山ではないが、山頂付近の勾配が急で、毎日ウオーミングアップ代わりに登り降りするとなると、かなりハードである。山崎は「ペナントレースでも頂上に登れるように頑張りたい」と語った。
参加した5人中、昨季から先発に専念するようになった石田を除く4人がリリーバー。特に昨季37セーブ、防御率1.33をマークし2年間の不振から脱出した山崎、昨年8月に難病「胸椎黄色靱帯骨化症」の手術を受け復活を期す三嶋、成長著しく昨季リーグ最多の71試合に登板した伊勢は、今季の守護神の座を争う立場だ。11日からは、昨年57試合に登板し防御率3.00と奮闘した入江大生投手も参加予定。山崎は「守護神の座が確約されているわけではない。競争を勝ち抜いて、絶対的な守護神になりたい」と表情を引き締めた。
「ここにいるみんながライバルであり、同時に仲間でもある。決してなれ合うのではなく、刺激をもらいながら、いいチームになっていきたい」と山崎。精力的に動き回る三嶋の姿には「回復が早いですよね。僕は本当に三嶋さんのことが(人間的に)大好きですが、彼が戻ってきたからにはウカウカしていられない」と感慨深げだ。
このオフ、夢の1つだったメジャー移籍を断念し、DeNAと6年契約を結んで“生涯ベイ”を宣言しただけに、「チームは一昨年の最下位から、昨年2位になれたけれど、優勝できなかったところに非常に心残りがあった。もっといい景色を見られたはずだと思う」と述懐。「自分がブルペンを引っ張っていかなければならない存在だという自負はあります」と決意を新たにしている。
個人的には「詳しくは企業秘密なので言えないけれど、“マル秘トレーニング”を行っています。キャンプ初日には『山崎は変わったな』と思ってもらえると思う」と思わせぶりに語るシーンも。2位で満足はしていられない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)